東京大学 生産技術研究所で進められている研究の奥深さを、1つの動詞を切り口に紹介します。


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空気に水に、ガスに血に……、世の中にはたくさん「流体」があります。例えば、水の流れから電気を生みだすこともできれば、血流は体中に酸素や栄養を運びます。空気の流れは飛行機を浮かばせるだけでなく、機械の熱を逃してもくれます。

流体の流れを読み、狙い通りに流すことができれば何ができるでしょう。さまざまな流体のふるまいを理解し、予測し、制御し、使いこなすために長谷川 洋介 教授は、数学的な手法を使った流体の流れの最適化に挑んでいます。「飛行機や船などの乗り物がもっと効率よく低燃費で動くには?」「血管網をどう巡れば、患部まで効率よく薬の成分が届くだろう?」「インクを使ってもっと細かな印刷を行うにはどうすれば?」世界には、まだまだいろいろな流体があります。分野にこだわらず突き進む長谷川教授の好奇心が流れる先だけは、きっと誰にも読むことができません。

画像:CPUやGPUなどの電子機器冷却を目的として、多数の等間隔に配置した円柱フィンを初期形状とし、冷却液を駆動するための圧力損失をできるだけ抑えつつ、より高い伝熱性能の実現を目的としたフィン形状最適化の例
提供:長谷川 洋介 研究室

 

Chen, D., Hasegawa, Y., “Level-set based topology optimization in conjugate heat transfer with large solid-to-fluid thermal conductivity ratios”, Applied Thermal Engineering, Volume 279, Part B, 15 November 2025, 127626 (2025) DOI: 10.1016/j.applthermaleng.2025.127626

Chen, D., Kumar, P., Kametani, Y., Hasegawa, Y., “Multi-objective topology optimization of heat transfer surface using level-set method and adaptive mesh refinement in OpenFOAM”
International Journal of Heat and Mass Transfer, Vol. 221, 125099(2024) DOI: 10.1016/j.ijheatmasstransfer.2023.125099

Kametani, Y., Fukuda, Y., Osawa, Y., Hasegawa, Y., “A new framework for design and validation of complex heat transfer surfaces based on adjoint optimization and rapid prototyping technologies” Journal of Thermal Science and Technology, Vol. 15, No. 2, JTST0016 1-15 (2020) DOI: 10.1299/jtst.2020jtst0016

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【紹介研究者】
長谷川 洋介(東京大学 生産技術研究所 教授)
専門分野:界面輸送工学

記事執筆:本田 隆行(科学コミュニケーター)

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