障害のある方も自分でAIを設計し、快適な社会を実現?


 東京大学駒場リサーチキャンパス公開および東京大学柏キャンパス一般公開の来場者から寄せられた、研究者への「問い」と、研究者からの「コメント」を紹介します。


体の不自由な人も、そうでない人も不満がなく暮らせるような社会を作ってほしい。

 菅野 裕介 研究室では、障害のある方も含め、様々な人が機械学習技術を使って多様なAIを作り出すことを補助するための研究に取り組んでいます。
 たとえば、画像を理解するAIは視覚障害のある方が周辺環境を認識する助けになるのはもちろん、その他のツールや装置と組み合わせることで思いもつかないような形で障害のある方にとって便利な道具になる可能性があります。
 私たち研究者の想像力だけで技術を設計するのではなく、どんなAIが欲しいのか、どんな道具があれば便利なのか、ひとりひとりの当事者が思い描く未来の余地を残した、ひらかれた形の技術を設計することが重要だと私たちは信じています。そして、特定の便利さを押し付けるのではなく、こうして多様な人々の存在を前提にした技術をつくることやそれについて多くの人が一緒に考えてみること自体が、より皆が自由に不満なく暮らせる社会の実現につながるのではないかと私自身は思っています。

菅野 裕介 准教授

記事執筆:菅野 裕介 准教授

 毎年6月初旬には「東京大学駒場リサーチキャンパス公開」が、10月下旬には「東京大学柏キャンパス一般公開」が実施されています。東京大学 生産技術研究所 広報室では、研究者たちが思い描く「もしかする未来」と、来場者が研究者にかなえてほしいと願う「もしかする未来」が交錯するオブジェを、展示してきました。この記事では、来場者から寄せられた願いに対しての、研究者からのコメントを紹介しています。
東京大学駒場リサーチキャンパス公開ウェブサイト
東京大学柏キャンパス一般公開ウェブサイト

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