強い材料の加工も思いどおり。空飛ぶ機械の部品づくり

強い材料の加工も思いどおり。空飛ぶ機械の部品づくり 生産技術研究所

 東京大学駒場リサーチキャンパス公開および東京大学柏キャンパス一般公開の来場者から寄せられた、研究者への願いと、研究者からのコメントを紹介します。


空を飛んで誰でも宇宙に行けるようにしてください!

 空を飛んだり宇宙に行ったりする機械は、とにかく軽く作らなくてはいけません。それでいて強さも必要です。そのために、土屋 健介 研究室では軽くて強い材料で「好きな形を作る」技術を研究しています。現在は、飛行機やロケットに使われる、CFRP(プラスチックの中に炭素繊維という非常に強くて細い線がぎっしり詰まっている材料)という軽くて強い材料をターゲットにしています。
 あたりまえのことですが、使ったときに壊れにくい材料は、作る時にもなかなか欲しい形になってくれません。つまり、強い材料は「作りにくい」材料なのです。軽くて強い材料は、日々新しく開発されているので、そのような今までにない材料で飛行機やロケットを作るにも、形を作る技術を新しく開発しなければなりません。しかも、それを安く早く作れなければ、誰でも空を飛んだり宇宙に行ったりすることはできません。新しい材料と、新しい加工技術は、いつも車の両輪のように互いに進歩を続けているので、いつか必ず、誰でも空を飛び、宇宙へ行けるようになると思います。

炭素繊維強化プラスチックを切削した表面および断面の観察結果(繊維の方向によって切削結果が異なる)
提供:土屋 健介 研究室

土屋健介准教授 生産技術研究所

記事執筆:土屋 健介 准教授

 毎年6月初旬には「東京大学駒場リサーチキャンパス公開」が、10月下旬には「東京大学柏キャンパス一般公開」が実施されています。東京大学 生産技術研究所 広報室では、研究者たちが思い描く「もしかする未来」と、来場者が研究者にかなえてほしいと願う「もしかする未来」が交錯するオブジェを、展示してきました。この記事では、来場者から寄せられた願いに対しての、研究者からのコメントを紹介しています。
東京大学駒場リサーチキャンパス公開ウェブサイト
東京大学柏キャンパス一般公開ウェブサイト

みんなのコメント

新婚旅行が月という日もくるかもしれないですよね。わくわくします。

その未来に期待

きむきむ

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