災害対応の「型」をつくる


東京大学 生産技術研究所で進められている研究の奥深さを、1つの動詞を切り口に紹介します。


守る

 災害対応の現場を支えたい──防災プロセス工学の専門家、沼田 宗純 准教授が作成したのは、東日本大震災、九州北部豪雨など、国内外の被災地から数多くの知見を集約したフィールドガイドです。これは、対策本部の設置に始まる47種の災害対策業務を時系列・分野別にリスト化したもの。いわば、災害対策のエッセンスが詰まった「型」です。本学の災害対策トレーニングセンター(DMTC)では、このフィールドガイドをもとに研修や訓練を実施。標準化した「型」があるからこそ、地域特性を反映し、各自治体の実情に即した災害対策マニュアルの作成が可能に。そして具体的な想定シナリオで実践的な訓練が展開できるのです。「たとえ家族の安否が不明でも、懸念に対応にあたる人たちがいます。このフィールドガイドが羅針盤となって前に進む助けになれば」。沼田准教授の言葉に熱がこもります。

沼田 宗純 准教授

記事執筆:堀川 晃菜(サイエンスライター・科学コミュニケーター)

みんなのコメント

自然と共存共栄なくして人類の未来はあり得ないと考えます。自然破壊のない持続可能な進歩により、防災力のある豊かな未来が享受できると思います。人類の英知で、自然災害に打ち勝つのではなく対策をする、そこに期待できる未来を感じました。

その未来に期待

フットサル

投票&コメントで参加

この記事が描く「もしかする未来」をどのように感じましたか?あなたの期待度を投票してください!

投票いただきありがとうございます!この研究についての、あなたの意見をお聞かせください。いただいたコメントは、承認されると「みんなのコメント」に掲載されます。コメントが盛り上がれば、研究者本人が登場することも・・・?!

最大2000文字

コメントを残す

もっと詳しい研究内容を知りたい方、疑問や質問がある方は、研究室のウェブサイトをご覧ください。

前の記事 次の記事