東京大学駒場リサーチキャンパス公開および東京大学柏キャンパス一般公開の来場者から寄せられた、研究者への願いと、研究者からのコメントを紹介します。
火星への移住はできますか?
酒井 雄也 研究室では、砂同士をくっつけてコンクリートのような塊にする研究を進めています。砂にアルコールと触媒を加えて加熱すると、砂の化学結合の切断と再生が繰り返されて、砂同士をくっつけることができます。
この方法ではケイ素が接着剤となるのですが、月や火星の砂にもケイ素が含まれているので、月や火星での基地建設にも利用できると考えています。特に月では、昼間は110℃程度の高温になるのですが、その温度を利用して製造することも可能です。
現在、ケイ素を多く含む砂であれば、コンクリート並みの強度を持つ塊を作ることができますが、ケイ素の量が低くなると強度が出にくくなります。ケイ素の含有量にかかわらず、あらゆる砂からコンクリート並みの強度のものが作れるよう、改良を進めています。
あとは、砂以外の材料であるアルコールと触媒の繰り返し利用が可能になれば、月面でも、火星でも、砂漠でも、現地の砂を使った建設が可能になります。
写真: 月の模擬砂から製造した硬化体(左:月の模擬砂(ニチレキ株式会社から提供)、右:製造した硬化体)
提供:酒井 雄也 研究室
関連記事≫ 接着材料なしで砂同士を直接接着した建設材料の製造に成功~月面など地球外での建設への応用も期待~
記事執筆:酒井 雄也 准教授
2025年5月30日(金)・31日(土)東京大学駒場リサーチキャンパス公開「生研ピックアップ企画」
酒井 教授の研究成果を、キャンパス公開でご覧いただけます!
研究室:酒井 雄也 研究室
テーマ:未来の建設材料〜植物性コンクリートから月面コンクリートまで〜
概 要:持続可能な社会の実現に向けて研究している、食材を原料とした素材、月面でも製造可能な素材など、新たな建設材料を展示します
場 所:東大駒場リサーチキャンパス EeB05
日 時:5月30日(金)・31日(土) 10:00~17:00(本企画に対する事前予約は不要です)
≫ 東大駒場リサーチキャンパス公開2025特設ウェブサイト
ぜひ足をお運びください!
みんなのコメント
面白く!
その未来に期待
QP
透明な建材も作れて宇宙で星が見られたら嬉しいです!
その未来に期待
かせいにすめるようになる
その未来に期待
まや
自分の未来は変わらないでしょうが、地球から月や火星への移住がSFの話でなく現実の話としてワクワクします。
その未来に期待
E.S
気軽に宇宙に行ったり住んだりできたら楽しそうと思います。
その未来に期待
こあら
いつか映画のように火星で暮らせる未来が来ると思うとワクワクします!
その未来に期待
地球の外への移住、未知との遭遇
その未来に期待
しむを
ロマンがある
その未来に期待
C
火星移住を検討
その未来に期待
C
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