まわりの海洋生物にも最高の生息地を与える「いけす」

まわりの海洋生物にも最高の生息地を与える「いけす」北澤大輔研究室

 東京大学駒場リサーチキャンパス公開および東京大学柏キャンパス一般公開の来場者から寄せられた、研究者への願いと、研究者からのコメントを紹介します。


まわりの海洋生物にも最高の生息地を与える「いけす」は作れますか?

 北澤 大輔 研究室では、養殖の場を広げる研究を進めています。養殖している魚だけでなく、まわりの海洋生物にとってもキレイな環境を生み出すことを大切にしています。その鍵となるのが、「排泄物のリサイクル」。
 沿岸域では、養殖も含めて人間活動の影響を受けて海水が汚くなりがちです。そこで、網ではなく海水を通さない素材でできた「いけす」を使います。こうすると、養殖魚の排泄物を、いけすの内外で他の生物に吸収してもらいやすくなります。まわりの海もキレイになり、豊かな生態系が育まれます。
 一方、外洋の海水はキレイですが、栄養分が不足しています。
そこで、外洋独特の高い波浪にも耐えられる「いけす」を使います。養殖している魚の排泄物を環境に放つことで、植物プランクトンや他の海洋生物の餌になり、生態系が豊かになるのです。
 最近では陸上でも養殖が行われています。適材適所、キレイな環境を生み出すいけすの進化にもご注目を。

北澤 大輔 教授 生産技術研究所

記事執筆:北澤 大輔 教授

 毎年6月初旬には「東京大学駒場リサーチキャンパス公開」が、10月下旬には「東京大学柏キャンパス一般公開」が実施されています。東京大学 生産技術研究所 広報室では、研究者たちが思い描く「もしかする未来」と、来場者が研究者にかなえてほしいと願う「もしかする未来」が交錯するオブジェを、展示してきました。この記事では、来場者から寄せられた願いに対しての、研究者からのコメントを紹介しています。
東京大学駒場リサーチキャンパス公開ウェブサイト
東京大学柏キャンパス一般公開ウェブサイト

みんなのコメント

そこまで生態系への影響を考えているなんて素晴らしい。これからも多様性のある未来になる事を願っています。

その未来に期待

はや

食料としての魚を確保するために、研究が進んでいることを知りました。温暖化や開発の影響を乗り越えようとする、人類の力。これが今までの幾千の困難を乗り越えてきた知恵なのだと思いました。魚が食べられないことにはならないと信じていけそうです。

その未来に期待

えなが

発想がゆめがあって、未来が明るく期待できます!

その未来に期待

にゃああ

地球温暖化などの影響からか、漁場が変わってきたり、魚の収穫量も落ちていると感じています。魚が好きなので最新の「いけす」の技術で、適正価格で魚をずっと食べられるとうれしいです

その未来に期待

あんず

おいしいお魚をいっぱい食べるように

その未来に期待

きんきん

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