東京大学駒場リサーチキャンパス公開および東京大学柏キャンパス一般公開の来場者から寄せられた、研究者への願いと、研究者からのコメントを紹介します。
なんでだいがくまでべんきょうしなきゃいけないの?
「大学まで勉強する意味ってあるの?」という問いは、とても大切な疑問です。たしかに、ネットを検索すれば多くの“こたえ”がすぐに見つかる時代。
でも、徳本研究室では、まだ世界が目を向けていないふしぎを見つけて、それを明らかにすることを目指しています。
たとえば「準結晶」という物質は、1980年代に偶然発見された、結晶でもアモルファスでもない「第3の固体」と呼ばれる構造です。
通常の結晶のように繰り返しのある並び方はせず、でも完全にランダムでもない――そんな不思議な構造の中に、従来の物質では見られなかった新しい性質が隠れているかもしれません。
こうした未知の構造や性質、そしてそれらの相関を解き明かすには、教科書に載っている知識をこえる“新しい発想”や“独自の視点”が必要になります。
大学ではまさにそのための「考え方」や「ものの見方」を学ぶのです。
まだ誰も答えを知らない問いに向き合い、こたえを生み出す力を育てること――それが大学で学ぶ意味ではないでしょうか。

記事執筆:徳本 有紀 准教授
2025年5月30日(金)・31日(土)東京大学駒場リサーチキャンパス公開「生研ピックアップ企画」
本記事を執筆した徳本准教授の研究成果を、キャンパス公開でご覧いただけます!
日 時:5月30日(金)・31日(土) 10:00~17:00(本企画に対する事前予約は不要です)
場 所:東大駒場リサーチキャンパス Fw403
研究室:徳本 有紀 研究室
テーマ:ファンデルワールス層状準結晶の科学
概 要:正三角形と正方形を使って非周期的なタイル張りに挑戦しよう!実際の物質の作製と物性の研究についても紹介します。
≫ 東大駒場リサーチキャンパス公開2025特設ウェブサイト
ぜひ足をお運びください!
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